2019年11月14日
曹洞宗とは禅宗の1つであり、福井県の永平寺や神奈川県の總持寺を本山とします。鎌倉時代に道元禅師が、正伝(しょうでん)の仏法を中国から日本に伝えたことに由来しています。その後瑩山禅師が、日本全国に教えを広めたとされます。
正伝の仏法とは、お釈迦さまから代々伝えられてきた教えであり、坐禅の教えを依りどころにしています。坐禅を実践することで身と心のやすらぎが得られ、それが仏の姿であると自覚することがポイントです。ところで曹洞宗における葬儀の考え方は、死後にお釈迦さまの弟子となるとされます。
弟子になるには戒名や戒法を授かる必要が出てくるため、そのため授戒(じゅかい)をとり行います。そして、悟りを開くため仏の道へと導く引導(いんどう)もあわせて行います。つまり、曹洞宗における葬儀では授戒と引導がポイントとなります。
授戒では、生きている間に犯したとされる罪を反省する「懺悔文」や仏陀の教えを守って修行者に帰依する「三帰戒文」などの儀式が行われます。また、漢詩を用いて故人の生前を表現し、松明で円を描きながら故人を悟りの世界に導くとされる引導法語の儀式もとり行われます。
ちなみに葬儀の流れは、各寺院ごとに順番が異なることがあります。